TOPICS 新着情報

クヌギの有効活用によりシイタケ産地振興へ

生産者によって持ち込まれる、チップ材用のクヌギのほだ木
(写真:生産者によって持ち込まれる、チップ材用のクヌギのほだ木)
 JAでは、大径化したクヌギを有効活用することで、シイタケの収益性の向上や、産地振興に取り組んでいます。福岡県と連携した補助事業「しいたけ生産振興推進事業」の一環として、平成30年度から進めています。

 クヌギは、シイタケの原木栽培では、ほだ木として、菌床栽培では、チップ材(おが粉)として活用されています。原木栽培では、生産者の高齢化により生産量が伸び悩んでいることや、菌床栽培では、高品質なシイタケの発生が期待できるクヌギをチップ材として使用したいが、クヌギの木が手に入りにくいなど、それぞれ課題がありました。そこで、クヌギの伐採搬出にかかる経費を県が補助し、チップ材として業者にクヌギを出荷する場合や、ほだ木として活用する場合に、出荷量や本数に応じて支援金を支出することにしました。原木・菌床栽培ともに高品質なシイタケを生産することで、産地として競争力の強化を図ります。

 クヌギの立木は、11月中旬から3月下旬にかけて伐採されます。乾燥作業や伏せ込み作業などの工程を経てほだ木となり、出荷先の業者によりチップ材となります。1本の立木から、10本程度のほだ木が採れるそうです。

 JA管内では、現在、上陽町を中心に7人の生産者が、菌床栽培のチップ用となるクヌギを出荷しています。令和2年度は約70tの集荷を見込んでいます。2月16~19日には、同町の倉庫に、生産者が持ち込んだクヌギが集荷されました。

 同事業では、他にもロゴマークの作成や、JAの販促活動に対する補助など、県産シイタケの認知度向上に向けた活動を支援しています。JA担当職員は「今後も県と一体となって、生産者を支援することで、県産シイタケのより一層の振興に取り組んでいきたい」と話していました。