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持続可能な農業の実現へ!乾田直播

 現代の農業は、米需要の低下や肥料等の生産価格の高騰、生産者の高齢化による担い手不足などが危ぶまれる状況で、持続可能な体制整備を行うことが求められています。
 JAは、持続可能な農業につなげようと様々な取り組みを実施しています。スマート農業によるドローン防除や、資材費を抑えることが可能な高密度播種苗栽培の実施により、省力化やコスト削減を積極的に進めています。
 さらに8月29日には、「振動ローラ式乾田直播」を開発・普及拡大を行っている農研機構九州沖縄農業研究センター主催の見学会に参加し、ほ場を視察。同センターの職員と栽培の概要や技術の要点や注意点などについて意見交換を行いました。
 「乾田直播」とは、育苗箱を使わず乾いた田んぼに直接種もみをまき、稲が生長してから水を入れる方法。育苗や移植などの作業が省力化できます。「振動ローラ式乾田直播」では種をまいた後に振動ローラで土を踏み固める鎮圧を行い、漏水を防止するのが特徴です。農林水産省実証事業結果によると、通常に比べ労働時間が約2割減少し、10aあたり生産コストが約1割減少となります。また、播種は6月上旬から行えるため、移植栽培と組み合わせて作業ピークを分散させることが可能となり、担い手1人あたりの作業負担の軽減により、担い手不足の解消に繋がります。さらに、ほ場への入水時期を調節することで、北部九州に多く生殖するスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の食害を回避できます。
 JAは現在、筑後地区の3法人で試験的に乾田直播を実施しています。