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肥料価格高騰で堆肥配合肥料活用を推進

JAでは肥料価格の高騰が続く中、堆肥を配合した肥料の有効活用を組合員に勧めています。高騰する化学肥料から、地元産の堆肥を主体にした施肥への転換を図り、組合員の施肥コスト低減に取り組みます。
 JAでは令和3年3月に、福岡県産堆肥を主に使用したオリジナル肥料「堆肥・アミノ酸入り肥料888」を開発しました。窒素、リン酸、カリの使用を抑制することで、JAで販売している化学肥料よりも約2~3割安く提供しています(15㎏で2,050円・税込み)。堆肥は生産者からJAが買い取り、製造業者である大日本産肥株式会社に供給しています。環境資源循環型のエコ肥料としても活用を促しています。
 同肥料は堆肥を使用することで、土壌の保肥力を高め、作物の養分吸収が向上し健全な生育に役立てるといった効果があります。野菜や果樹などさまざまな作物に使うことができ、今年度から管内における大豆の栽培暦でも使用を推奨しています。
 JAでは、本店資材課に所属する経済渉外担当職員が、管内の生産者や法人の園地に出向いて肥料を紹介。今年7月下旬にJA全農ふくれんが福岡市と連携し開発したエコ肥料「e・green(イーグリーン)」シリーズと合わせて使用を促しています。矢部村でイチゴ「博多あまおう」を栽培している「矢部リアンファーム株式会社」の原嶋光保取締役は「37棟あるイチゴのハウスでも、1棟ごとに土壌成分が違うので、万遍なく安心して使える肥料は肥料費削減につながりありがたい」と話します。また、同市で大豆などを栽培している農事組合法人「夢」の政次博充組合長は、「肥料の原料を海外からの輸入に頼っている現在、安心して数量を確保できる国内産の肥料が必要だ」と話します。JAの栗原浩三経済常務は「今後も組合員の声を聞きながら、よりニーズに応じた肥料の開発など、価格高騰対策に迅速に取り組んでいきたい」と話していました。